CT-017 黄白釉加彩胡人俑
時代: 隋時代  、 サイズ: 高さ 28cm
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隋の煬帝は万里の長城に肩を並べる大運河を北から首都の洛陽に開通した事業で知られるが、同時に活発な西域経営を進めた。当時から洛陽には多くの胡人が暮らしていた。先端が前に折られたフエルトの胡帽をかぶり、丸襟で筒袖の長衣を腰のあたりで束ね、右手を胸に当て、左手は提壷を提げている様子。靴は尖靴と呼ぶ太めのブーツを履く。深い目と高い鼻、鼻下のはねあげた八の字髭・顎をすっぽりと包む濃い髭が胡人の特徴を捉えている。造形はぎこちないが隋代の作品らしい素朴さがある。
多種多様な造型の人物俑の中でもこの俑は極めて芸術性評価が高く、胡商人が荷をしょい、腰を曲げた「胡人旅行者陶俑」と共に人気の有る俑。中国では大食人俑と言う。右手に持つ鳳首瓶は本来、ササン朝ペルシャから伝わった銀器であって三彩の明器が多く造られた。胡人と言われるのはソグド地方に住んでいた住民で、束西貿易の商人として活躍した文物の運び手として知られる。
黄白釉を顔・足部を除いた部分に薄く掛け、加彩と墨彩で色付けした珍しい技法で造られている。
エキゾチズム溢れた美しい俑。
※ 正倉院に伝わる「漆胡瓶」は同形状。






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