木瓜形の中央には牡丹花を白、葉・枝を黒象嵌。平縁は白・黒象嵌2本線で、背側面は白黒象嵌の花文で装飾する。高麗の磁器は、宋の定窯の制度を多く手本としていたことが分かっている。しかし定窯の陶磁器と高麗青磁は似て非なるものである。宋の完璧性に対して、高麗青磁には貴族趣味であるにも拘らず独特の遊びや歪みが自然と現れている。この盤はそんな高麗青磁の特色を示す実に珍しい作例。 参照本:アートコレクターズ 2013/9