CR-040 白釉刻花牡丹文鳳首瓶
時代: 遼時代(11世紀)  、 サイズ: 高さ 4.5cm×胴径 16cm
価格: \

乾瓦窯。
契丹人による「遼」と呼ぶ王国が蒙古の地に築かれたのは10世紀で、そして遼王朝は九代二百年にわたり蒙古の地に独自の文化を築いた。政治的には騎馬軍団を擁して漢民族を脅かした。12世紀には女真族の金に破れて、草原の王国は滅亡した。

この種の器形は最初西域で流行し、高昌壁画中にも見られ、唐代にも類似の製品があった。菱花形を作り口の下に鳳首を飾ったこの長頸瓶は、遼代後期の典型的な作例。遼らしいおおらかな作風である。肩には捻花文が、胴には縦筋文が流麗な線彫りで刻されている。
イスラーム陶器の同形の鳳頸瓶に雰囲気が近いものがあり、草原地帯という文化圏での器形の類似性ということでは十分に考えられるところである。このタイプの鳳頸瓶は白釉の他に緑釉・褐釉・白釉緑彩など様々な釉掛けの作例があり、遼の領域で特に好まれた器形であった。
中国古代物も近時急上昇で値上がりし、昨年11月の嘉徳オークションで類品が人民元896,000(\11,000,000)で売られている。

参照:CR-024
参照本:文物拍売大典2011










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