時代: 遼時代 、 サイズ: 高さ 18cm |
価格: \ |
内蒙古から中国東北部、華北地域を治めた王朝遼は、契丹族の王朝であった。遼時代の焼き物の特色の一つは独特の釉色で、緑釉と黄釉は代表的な釉薬であった。緑釉を高台まで全体に掛け、厳寒の草原に舞い春を告げたであろう蝶が前後に貼花されているのが珍しく、小品で愛らしい。
本品は鶏冠壷初期の形状であって、中期・後期には背が高く、堤梁が皮紐縄や皮環状となる。遼の文様の中枢を占めていたのは蒙古の原野に自生する名も無い草花や芍薬の花を主としており、この民族が素朴な表現を好んだことが知れる。 |
← 遼の陶器 のページへ戻る
|