CJ-099 白地黒掻落唐子文梅瓶
時代: 北宋時代(12世紀)  、 サイズ: 高さ 31cm×胴径 21cm
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磁州窯。
前後には魚を抱える童子と牡丹花を装飾。牡丹と魚は「年年有余」「富貴有余」を示す。兜兜という前掛けをして、魚を抱くちびっ子の姿は、「年年有余」の吉祥文様であり、近代まで表玄関、各部屋のドアに貼る年画にもとても多い。
中国では俗に「魚が無ければ宴とはいえない」という諺があり、大事な祭日には魚料理は不可欠である。

磁州窯の装飾技法の中で最も評価の高い全面に黒釉を掛け、手早く周囲を削り落として文様を設けた掻落技法は、北宋時代後期の比較的短い時期盛んに行われた。白地に黒の文様を巧みに描き出し、見事なコントラストを生み出している。磁州窯らしい自由な創意の凝らされた文様構成は魅力的であり、佳品である。迫力もあり、形も実に堂々としている。
我国に将来されている白地黒掻落作品では牡丹唐草文が多く、唐子文は稀少。磁州窯系の窯は、河北省磁県観台窯が中心であるが、同様な製品を焼造した窯は山東・河南・陜西の各省に分布している。

参照 : CM-074








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