惚れ惚れする極めて鋭利な「漢八刀」。数本の簡潔なラインで対象を十分に表現している。
形状・線刻は見事という他ない。穴は穿たれておらず、含蝉。
局部泌化による褐色化が絶妙な配置で現れ、古玉鑑賞の醍醐味を一段と増している。
古代人は蝉に対する意識の中に、変化と高潔という二つの象徴的な意味を抱いていた事と関係がある。生態から再生を象徴し、精神の不滅・生前の復活を求めたのであろう。
漢玉蝉は握豚と共に古玉入門の原点作品と言われるだけの魅力を堪能できる優品であり、幾十点も扱った中でも最上位品。
古玉の魅力に嵌まる一品。
参照:GK-1098、GK-826、GK-246、GK-750 |