獣面の頭上には鳳凰が翼を広げて立ち、左右にはち虎が、下げ環には二頭のち虎が厚肉彫装飾され、口からの下げ環で繋がれる一塊玉彫作品。舗首は饕餮文と繋がるものであり、門内や器物を保護する意味が込められ、門扉に主として装飾された。舗首は銅製品が殆どであって玉製品は稀。中でもこれ程大型品は初見。おそらく宮殿などの扉に付けられていたものであろう。佳品である。気の遠くなる作業により製作されたもの。青玉が湿潤変化により局部褐色化。
「大地は宝を惜しまず」といわれるが、近年出土する古文物は以前に増して絶品優品が見られ、これもその一つ。西安郊外宝鶏墓より対で出土。幾度の懇願により1個入手。
参照 : GK-361 、 DK-210 、 DK-387
参照本 : 東洋の美術T 中国・朝鮮 |