GK-598 透彫出廊玉壁
時代: 後漢時代 、サイズ: 高さ 20cm×横 13cm
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壁の上部には文字と背中合わせに立つ2匹のち龍を配し、下部は渦文を施す壁の四囲に隷書で「宜子孫」。間には3匹のち龍を透彫する壁が形成される。「長楽」「益寿」等文字が出廊部に表される作品が北京故宮蔵で知られるが壁部に刻される品は所見。「宜子孫」(子孫に宜しくす)という思想は、祝いの言葉から祥瑞の意味が強くなり、例えば周青銅器銘文によく見られる「子子孫孫永宝用」(子々孫々永らく宝として用いよ)が有る。

漢代の「宜子孫」という思想は広い意味での長生思想であり、人々は「宜子孫」玉壁を庁堂に掛け、あるいは腰に付けるなどして生命の永遠を求める精神世界を現した。
この他にも後漢(AD25〜220)の玉壁には「長楽」「益寿」「延年」などの吉祥文字が透彫りされる。このような吉事に対する祝福と生命への祈りは、後漢の人々の思想と芸術創作の中に深く入り込み、普遍的にみられるようになった。

この形式の壁を帯飾玉壁(出廊壁)という。ち龍は生き生きとしており、きわめて優美な玉壁といえよう。
青玉が局部白濁色化。







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