側面上部に穀粒文を刻んだ弧状耳を持つ杯。青玉製で局部白濁化。生坑(近時の発掘)。戦国時代以降、酒の杯やおかずを盛る小皿として用いられ青銅製・銀・陶・木などがあり、実用の耳杯の多くは漆器。「西清古鑑」は「羽觴」と称している。後には流杯池と言う水路が掘られ、酒宴の折に木杯を水面に浮かべ盃が流れている間に詩を作り、出来なかったものは罰として酒を飲む士大夫の遊び「曲水流觴」がなされたりした。穀粒文の装飾は前漢初期までであり、後は装飾が全く無くなり形の美しさだけを強調する形となる。
上から見ると顔の両側に耳がついているような形であることからこの名がある。
参照 : DK-196 、 CK-029 、 WS-027 |