良渚文化。
非常に珍しい骨製、おそらく牛の骨。ト骨と言われるウシ・ヒツジ・ブタといった家畜動物やシカなどの肩甲骨を焼いた亀裂の形態から吉凶を占う祭祀行為が先史時代の社会集団必要なものであった。ト骨の対象となる動物は羊が最も多く、次いでブタ・ウシであり、シカは極僅かと知られている。これらの動物の肩甲骨で玉の変りに作られた。断面より骨髄部分が見られ長年月により艶の有る濃茶褐色に変化している表面は2つの神を大きく精緻に刻している。
冠状飾は現在櫛と考えられており、下端に穿たれた4穴に梳く部分を取り付けた。表面中央を凸状頂部として裏面は凹状としており、骨の自然の形状を利用している。神は上段の小さな円い目の神が下手の白目の大きな神の額の上に立ち両手で下の神の目に触れ、下の神も手を広げ何かを掴む。二柱の神であり、良渚文化特有の神を表現している(京都大学名誉教授
林巳奈夫氏により饕餮文のもとになったといわれる)。
近年良渚神面の刻された骨製品の存在が知られることとなった。
参照 : GK-223 、GK-046 |