GK-263 双鳳凰耳玉壁佩
時代: 前漢時代 、サイズ: 高さ 5.2cm×横 7.3cm
価格: \
乳丁文でうずめられた壁の周縁に長い尾羽を伸ばした二体の鳳凰が対称に彫られている。このような白玉は新疆ホータン産であって戦国〜漢代に好まれた。大きさから腰間に帯びた佩と知れる。
風化は見られず、往時の玉質を保っている。彫琢技術の粋を見せる作行きを示す。古来より玉は中国人にとって黄金や宝石よりも貴重な石として神聖視されてきた。その清純で美しく艶やかな色彩、叩けば妙音を発し強靭である。その著名な産地 ホータンの緑玉河では秋の明月の夜に女人が裸で河に入ると玉が現れるという。その神秘性が生命力・権力のシンボルとなり、君子の徳に比される。
また玉は腐食を避け、不祥を避け悪霊を祓う呪力のあるものとされた。玉を粉にして服用すれば長生きさえすると言われた。。それが古来礼器として祭器としてないしは符節・佩飾・喪葬の用具として広く用いられた所以であろう。
穀粒文の壁や鳳凰などの随所に小さな研ぎの複合を見ることができる全てこれらは刃物ではない小さな工具を用いた研磨による線であり、透かし彫りの部分もまた穿孔を主とする研磨を基本としていることが分かる。その集中して時間の経過をものともしない線描に表わされた形さと力とがこの時代の玉器を決定付けているといえる。






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