紅山文化。
C字形の龍であり、背を曲げ尾を巻き、長い髪が突出してなびき、眼・口・鼻孔の刻も鋭く、極めて端正に造形されている。玉質は透明感有る黄緑色であり美しく、魅力的な品としている。全体に紅化白泌化変化が見られる。中腰部には貫通する孔を、鼻穴には僅かな窪みを施す。当時すでに意識的に美玉を選び取っていたと知れる。
玉は新石器時代において最も貴重なものであり、社会に階層差が生じると玉器は次第に威信財となり、階層上位者の身分を示すものとなるが、そのような事を知らしめる良玉といえよう。北京故宮博物院には60cmの黄緑色玉龍が蔵されている。
紅山玉龍は、現在知られている最古の龍を表現した品。黄緑色製玉は美しいことにより紅山玉製品の中でも市場価は特に高い。
瀋陽玉収蔵家旧蔵品。
参照 : GK-233 、GK-175 、 GK-089 |