CW-053 白磁銹花牡丹唐草文
定窯。 白磁胎の上に鉄泥を掛け、掻き落しの技法で文様を表わしたもの。肩と胴裾に二重の花弁文を巡らし、胴に牡丹花を置いている。同技法により、小盤・壷・枕などの作例が知られるが、いずれも典型的な定窯白磁に比べてやや粗い胎土であることが共通している。器形・施文技法共に同時代の磁州窯系でも行われたもので、両者の関連性を考えさせる好例。鉄絵具は黒く、白釉が縮れたため、点描風となっている。