握部は縄文に吊環をつけた。馬首・刃部には金錯で菱文がされる両刃剣。匈奴を中心とする遊牧諸族の作品。彼らが遺した青銅の器具を総称してオルドス青銅器という。
早くも商時代と平行期に青銅製の器具があり以後、漢時代の初期に至るまで遺品があるが、戦国〜前漢時代の初期に至る時期の遺品に優れたものが多い。この時期のオルドス青銅器は、広くアジア北方に広がった。スキタイ系の遊牧民の文化の一部と捉えられ、動物意匠や独特の器具の形態によってそれと認識される。
剣の表面の文様はペースト状にした金属を表面に塗装して工芸処理したことの効果。まず高スズ合金の粉末を天然の粘着剤に混ぜて、ペースト状にし表面に塗る。そのあと炉で加熱し、ペーストを剥がすと文様が表れる。
参照 : DK-376 |