東王父と西王父を主題とする。二神は冠形によって識別され(東王父は三峰の山形冠をかぶり、西王母は玉勝を飾るのを通例とするが、省略され区別しにくい事も多い)三角線に近く、縁は獣文で飾っている。 鏡中、子鏡を意味する乳状の凸起によって区分され、上下に先の二神、左右に四頭だて(普通は三頭)の馬車が疾走する。この馬車は画象石に見る車馬行列とは異なり、神仙の乗用と思われる。 紐は普通円紐であるが亀紐で珍しい。 紹興鏡の典型というべきものですぐれた鋳上りを示している。